おすすめ度:★★★★☆
公開:2017年6月公開
監督:张扬
出演:チベット巡礼の旅をする11人の村人
チベットのとある村人達の聖地ラサまでの巡礼の旅を描いたロードムービー。
村人達は聖地ラサへの2400キロの道のりを※五体投地しながら進む
標高3435m地点を五体投地で進む村人達。
圧倒的なチベットの山々や大自然をバックに祈りを捧げる少女。
最も印象に残った場面がある。道半ばで旅の荷物を運ぶトラクターが高山病にかかった旅人を乗せた車に追突されてしまう。それは結構なひどい損害で修理ができないレベルの事故である。普通であれば訴訟だの賠償だのという話になるはずが、村人たちはあっけなく彼らを赦し自分たちは壊れたトラクターの荷台を引きながら旅を続ける。先の道のりを考えるとかなり深刻なトラブルにも関わらず、決して悲観的にならず、しかも加害者を簡単に赦してしまう村人たちに大自然の中で暮らす人間の強さとやさしさを感じた。
日本では昨年「ラサへの歩き方 祈りの2400km」という邦題ですでに上映されている。
ラサへの歩き方 祈りの2400km [DVD]
幸福とは、信仰とは何なのかを考えさせられる作品。スクリーンいっぱいに広がるチベットの大自然も含めお勧めです。
※五体投地:五体すなわち両手・両膝・額を地面に投げ伏して、仏や 高僧などを礼拝することである。仏教において最も丁寧な礼拝方法の一つとされ、対象 への絶対的な帰依を表す(Wikipedia)。