北京路に行ってきた③

2016年2月13日

人民公園を後にした私は先ほど通り過ぎただけだった北京路に戻り周辺を散策することにした。

建物は古そうだが中にはブランドショップや飲食店が入っている。

午後3時になりますます人が増えてきた。派手な風車を手に持って歩く人々。この辺の春節の習慣なのだろうか?

とここで繁華街に似合わぬ立派な建築物を発見。

中に入ってみるとお寺だった。そう言えば中国にも初詣の習慣があるというのをトロント在住の上海人チェン・アヤに聞いたことがある。中国には神社はないので皆お寺にお参りに来るのだ。

どうやら私は北門から入ってしまったらしい。いきなり観音様に行き着いてしまった。

観音様の前には立派なお供え物が並んでいる。皆真剣にお参りしていた。

線香は無料で配られている。

線香をさす場所は煙で大変なことになっていた。供えられた線香は係りの人に片っ端から抜かれてゆく。確かにこれだけの人だ、線香をそのままにしていたら大火事になってしまう。大変な仕事だ。

入りきらないお賽銭を洗面器に入れ詰め込む係りの人。お賽銭の金額も相当なものになるのだろう。100元札を惜しげもなく賽銭箱に入れる人も何人かいた。

大勢の参拝客。某宗教団体への激しい弾圧から中国共産党は宗教を禁じていると思っていたのだが、反政府の活動をしなければ基本的に宗教活動はOKらしい。

入り口にある黄金色に輝く像。そう言えばこのお寺が何という名前か最後まで分からなかった。

一通りお参りを終えた私は東門からお寺を後にした。出口付近には何人かの物乞いがいてお金をせがんでいた。細かいお金を賽銭として吐き出してしまった私は少し後悔した。洗面器から溢れるほどの賽銭が集まるお寺に寄付するよりこの人たちに寄付した方がよかったのではないか。洗面器いっぱいの賽銭を見た後、ほとんど見向きもされない物乞いの方たちを見て複雑な気持ちになった。黄金色に輝く仏様、観音様は貧しい人たちを救い平等な世界を与えてくれるのだろうか?

北京路に行ってきた④に続く。

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