先週の日曜日、家の近くのくだもの屋の前を通りかかると店頭にライチが並んでいるのを発見した。
そうライチの季節が始まったのだ。広州はくだものが豊富な場所としても知られているが、その中でも個人的にライチは格別だと思う。
それぞれの種類が量り売りで売られている。単位は1斤(500グラム)。店のお兄ちゃんにどれがお勧めか聞いてみると右のライチが甘みが強く、左が酸味が強いとのこと。味見させてくれたので一個ずつ食べてみたが左の方が口にあったので1斤18.8元で購入した。
1斤で購入とは言ったものの店員のお兄ちゃんの感覚で入れられるため、最終的にはこの量で26元(現レート:約420円)。
木の枝がついているので実をとって皮を剥いて食べる。
実が大きくて瑞々しくて、食べると上品な香りと甘さが口いっぱいに広がる。日本にいた時は中華料理のバイキングで冷凍ライチしか食べたことがなかったため、この味の違いにはちょっとした衝撃を受けた。中国の4大美女の一人楊貴妃がこよなく愛したというライチ、当時は交通インフラが整っていなかったため南から北へ馬車で運ばねばならず、多くの人馬が死んだため怨嗟が広がり国が滅びたとも言われている。
ライチは「薄命の美果」とも言われ傷むのがとても早い。よって輸出する場合は冷凍にせざるを得ないのだと思うが、やはり冷凍にすることでこの瑞々しさや繊細な香りや甘さが失われてしまう。現地でしか本当の美味しさを味わえない食べ物の一つである。広州在住の方は是非お試しあれ。